全日本実業団対抗女子駅伝予選会で、岩谷産業の第2区・飯田怜(19)が残り約200メートルで走ることができなくなり、両膝を付き、四つんばいになって第2中継所の勝浦浜を目指すアクシデントがあった。
第3区の今田麻里絵は目に涙を浮かべながら、飯田が必死につなげようとしているタスキを待った。飯田は膝をすりむきながら進み、なんとか今田にタスキをつないだ。
駅伝はマラソンとは違う。
- チームのために
- 仲間のために
タスキをつなぐというのが命題。
今回の場合、
問題は、中継所までの距離。
これは1キロとか2キロであれば、リタイアという判断もあるが、200メートルほど手前となれば、
四つんばいでタスキをつなぐという飯田怜選手の意思を主催者が無理に止めることはできなかっただろう。
逆に、
このレース、3区でトップを走っていた三井住友海上の岡本選手に関しては、脱水症状でフラフラであった。
これは、もっと早く主催者はリタイアさせるべきであった。
正常な意思を持っていないだけに、転んで頭を打ってしまうかもしれない。
主催者のミスは、岡本選手のリタイアを伸ばし部分だと私は思う。
で、飯田怜選手の話に戻すと
後日、広瀬永和監督が
「残り200メートルで飯田の姿が映らなくなった。それで(飯田が)倒れたのを見て、四つんばいではいつくばっているのを見た。あと何メートルかわからなかったけど、大会役員に『やめてくれ』といいました。あの状況をみたら、どの指導者でも止める」。
「監督の棄権要請にもかかわらず、結果として最後まで競技が続行された。誠に遺憾で、再発がないように運営の改善を願う」
などと口にしたらしい
コメントが切り取られているとは思うが、言い方が好きじゃない。
監督しては彼女の今後もあるし、早めのリタイアを望んだが、飯田のタスキをつなごうとする強い気持ちに、監督という立場を越え、心を打たれるものがあった。
でいいのに・・・。
監督は選手を守るコメントをしているのかもしれないけど、
飯田さんは足がダメなのを感じながらもタスキをつなぐために、故障箇所のダメージが少ない、四つんばいでタスキをつなぐという選択が無になってしまう。
もちろんメディアの切り取られ方が、広瀬永和監督の大会役員批判に切り取られているだけなのかもしれないけど・・・それでも、監督はそれを見越してコメントをしなくてはならないのは今の求められるメディア対応。
最後に
大会運営側は、リタイアの改善策を講じる必要はある。
各チームの指導者が集まる監督室に集めているわけだから、トラブルが起きたときは、即監督に判断を求めて、それをスムーズに現場に伝えるだけ。
監督はどこにいるかわからないという状況よりは、一室に集められているだけに、改善は容易だろう。
でも、ここで思うことは、
三井住友海上の岡本選手がフラフラな状況での三井住友海上の監督はどう対応したのか?
かなり岡本選手はマズイ状況で走ることになった。
おわり